なぜ読書ノートを書くのか
本を読んでも、1週間後にはほとんどの内容を忘れてしまう。これは誰にでも起こることです。エビングハウスの忘却曲線によれば、人は学んだ内容の約70%を24時間以内に忘れるとされています。
読書ノートを書くことには、3つの効果があります。
- 記憶の定着 — 書くことで脳に再度インプットされ、記憶に残りやすくなる
- 思考の深化 — 自分の言葉でまとめることで、内容への理解が深まる
- 資産化 — あとから見返せる「自分だけの知識データベース」になる
ただし、読書ノートが続かないという悩みも多く聞きます。その原因の多くは、方法が複雑すぎることにあります。
引用+感想メソッド
読書ノートを続けるために、おすすめの方法が「引用+感想メソッド」です。やることは2つだけ。
- 1. 心に残った一節を引用する 本を読んでいて「これは」と思った箇所をそのまま書き写します。一字一句正確である必要はありません。大事なのは、自分の心に響いた部分を選ぶことです。
- 2. なぜ心に残ったかを書く 引用に対して、自分がなぜその箇所を選んだかを一言でも書き添えます。「共感した」「意外だった」「仕事に活かせそう」など、短くても十分です。
この方法のポイントは、本全体を要約しようとしないこと。一冊の本から3〜5個の引用を拾うだけで、十分に価値のある読書ノートが完成します。
読書ノートのテンプレート例
具体的にどう書けばいいか、テンプレート例を紹介します。
本のタイトル
思考の整理学 — 外山滋比古
引用 1
「グライダー能力と飛行機能力とは、一見似ているようであるが、根本的に性質が違う。」
感想
受動的な学び(グライダー)と能動的な思考(飛行機)の違い。学校教育はグライダー型が中心で、自分で考える力を育てにくいという指摘。社会人になってから「自分で飛べない」と気づく人が多いのはこのため。
引用 2
「思考の整理というのは、つまるところ忘れることである。」
感想
情報を溜め込むことより、不要なものを手放すことが大事。メモを取った後、あえて時間を置いて見返すと、本当に大事なことだけが残る。
このように、引用と感想を交互に記録していくだけ。一冊につき15分程度で書けます。
読書ノートを続けるコツ
完璧を目指さない
一冊の本すべてをまとめようとすると、途端にハードルが上がります。心に残った箇所を1〜3個書き留めるだけで十分です。
読みながら記録する
読了後にまとめて書こうとすると、どこが印象的だったか思い出せないことがあります。読みながら気になった箇所をすぐにメモする習慣をつけましょう。
ツールはシンプルに
手帳、ノートアプリ、専用ツールなど、何を使っても構いません。大事なのは、すぐに書き始められること。開いてから記録するまでの手順が少ないほど続けやすくなります。
定期的に見返す
書きっぱなしにせず、月に一度でも過去のメモを見返す時間を作りましょう。過去の自分の感想を読むと、新しい気づきが生まれることがあります。
デジタルで読書ノートを管理するメリット
紙のノートにも良さがありますが、デジタルツールには以下のような利点があります。
- 検索できる — 「あの本のあの引用」をすぐに見つけられる
- どこからでもアクセス — スマホで読みながらメモ、PCで見返す
- 整理が簡単 — 本ごとに自動的に分類される
- 場所を取らない — 何冊分のメモでもかさばらない
栞は「引用+感想」の記録に特化した読書メモアプリです。この記事で紹介した方法をそのまま実践できるシンプルなツールとして設計しました。プロジェクト単位の読書管理で、本ごとにメモをまとめて整理できます。
読書ノートを始めてみよう
まずは一冊、今読んでいる本の気になった箇所を記録してみてください。
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